ルーブル美術館といえば、パリに旅行に来られた方は訪れた事が多いのではないでしょうか。
私も初めてパリに来た時に行きました。
そのルーブル美術館に、現在パリで開催されている「ジャポニスム2018:響きあう魂」の一環で、あのガラスのピラミッド部分に日本の彫刻家 名和晃平氏の作品が展示されています。
このジャポニスム2018というイベントは、日本とフランスの両国が連携し、芸術の都フランス・パリを中心に世界にまだ知られていない日本文化の魅力を紹介するという大規模なイベントで、日本人でもめったに見る事ができない国宝級の芸術品などをパリで見る事ができます。国宝から駅弁、セーラームーンまで色々と日本の文化満載のジャポニスム。フランス在住日本人として大変興味のあるイベントです。
ルーブル美術館といえば、私がパリに来た当時の通学路でした。
毎日バスに乗って語学学校に通っていたのですが、そのバスはルーブル美術館の敷地内を走ってオペラ通りへと続いていました。何度見ても見飽きる事なく美しく、ルーブル美術館にあるピラミッドはその象徴のようでした。
↑ ちょうどバスから見える景色はこんな感じです。
「そのピラミッド部分に日本人の黄金の彫刻があるなんて!見てみたい!」というわけでちょうどオペラに行く予定があったので行ってきました。あのゴッホやモネに影響を及ぼした「ジャポニスム」現在のフランスにはどう溶け込み、どう見えるのでしょうか。
ジャポニスム のホームページでの説明を読むと「ルーブル美術館のピラミッドに浮遊する空位の玉座。」もう、タイトルを読むだけで期待感は高まります。
この作品の紹介はジャポニスムホームページを引用させていただきます。
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名和は、加速度的に進化を遂げるコンピュータや人工知能などの存在が、やがて政治や経済に影響を与える”権力”や”権威”に置き換わるのではないか、という予感を”浮遊する空位の玉座”として表現します。
東洋の神事や祭事に出てくる”山車”の形態やそのルーツを考察しながら、ルーブル美術館のコレクションとも呼応する金箔貼りの技術と最新の3D造形システムを融合させた、高さ10.4mの彫刻作品になります。
約6ヶ月の展示期間中、ピラミッドの中央に浮遊する本作品は、古代から連綿と続く”権力”や”権威”が遺してきたものは何か、そして未来はどうなるのかを問いかけます。
(引用:https://japonismes.org/officialprograms/ルーヴル美術館特別展示―名和晃平-彫刻作品)
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呼応する金箔張りの技術。。。
正直なところ、この部分の説明が良く分からないです。
きっとピラミッドの中に配置するという事は、このピラミッドのガラスにある直線や、背景の元宮殿も見える場所に展示される事は想定して作成されたと思うので、美術品との金箔張りの呼応よりも、その背景とどう融合するのかを考えたのかなどが興味が湧きました。
デザイナーは作品の全てについてどうしてこういうデザインになったのかをクライアントに説明をするのですが
芸術品は見る人によって個々に感じ方が違うものだと思います。
天気の良い日だったので、思ったよりずっと明るい金色でした。
パリの良いところは、考え抜かれた歴代都市計画によって、常に空が良く見え、
だからこそ時間や四季に応じて光の色が異なり、同じ景色でも違った見え方がします。
夕暮れ時に見えるこの作品、夜の空に映し出されるように見える時の見え方も見てみたいですね。
2019年1月14日までルーブル美術館に展示されています。